塩害と汚れによる破損から、蘇った貴重な資料「定留」について。ご紹介します。
気仙町今泉、吉田家に伝わるこの資料は、震災の時、市立博物館にありました。
市立博物館の中でも、特に歴史的価値が高く貴重な資料は、鉄の扉に守られ、室温気温を一定に保たれ、更には密封性の高い構造の書庫に厳重に保管されていました。
震災後。書庫の厚い鉄の扉は、10cmも曲がりながら震災に耐え、開くことなく資料を守りました。
しかしながら、鉄の扉を開けた時、破損した壁や隙間から津波は書庫内に入り込み塩害と汚れで散々たる状態だったそうです。
そこへ、岩手県立博物館が保存に乗り出し、県立博物館で保護された「定留」は、そこから修復の為に国立博物館が引き受けます。
約3年の修復期間を得て、今月9月20日。
岩手県に帰ってきました。しばらくは県立博物館に保管されるということです。早く市立博物館が再建され、陸前高田市に戻ってきますように…。
「定留」とは、約200年前から、仙台藩からの通達、村々で起きた日々の事柄、民族、文化を事細かく記したもの。震災前95冊の現存だったのが、4冊、その津波により流失。
それでも、91冊もの「定留」が残っているのは、全国でも陸前高田市のみ。
江戸、幕末、明治。大正と、生きた気仙人の姿を語る貴重な資料です。
現在は、郷土史家の方々が「いつの日か、活字として残したい」と70万ページにも及ぶ「定留」を読み、現代語訳へと作業を進めている。
しかし。江戸期からの文体を読み解くには、1日3~4ページが限界とのこと。
資料の復興も始まっている。(大久保暢子)
さて、本日の放送予定です。
9:00~10:00 「情報every・陸前高田」 (生放送)
10:00~10:30 「ラジオ広報りくぜんたかた」
10:30~11:00 「ラジオ広報おおふなと」
11:00~12:00 音楽タイム(演歌・歌謡曲の時間)
12:00~13:00 「情報every・陸前高田」 (朝の再放送)
13:00~13:30 「ラジオ広報りくぜんたかた」(再放送)
13:30~14:00 「ラジオ広報おおふなと」(再放送)
13:00~14:00 『柿元恵美のTAKATA MUSIC RADIO・第7回』(生放送)
※この番組は、陸前高田災害FMのパーソナリティ柿元恵美が生放送でお送りする1時間の音楽番組です。
音楽をきくと、音楽が背中をおしてくれたり、車の中でたまたまラジオから流れてきた音楽との「出会い」があったり。今の自分に置かれた状況にたまたま入ってきたフレーズにはげまされたり。ときには、泣きたいときのお手伝いも。リスナーのみなさんとそんな音楽を共有したいです。リクエストやメッセージをお待ちしています。あなたの思い出の曲やエピソードも、こっそり教えて下さい。
本日のテーマは『スティービーワンダー特集』です。
リクエストはrikuzentakata.fm@gmail.comまでお願いします。
14:00~14:48 「気仙のじいちゃん気仙のばあちゃん昔がたり」 (収録)
※今回は、矢作町にお住まいの岡本せいいちさん(89歳)のお話です。せいいちさんは、震災前は気仙町今泉地区にお住まいでしたが、被災し現在は矢作町の仮設住宅にお住まいです。元々大工さんだったせいいちさんは、仮設住宅の隣にある作業場で毎日木工品を作っては近隣の方々にプレゼントしています。作業場の前に見える山は、子どものころよく木を切りに登った山なのだそうです。せいいちさんは、戦争にも召集され大変なご苦労をされてきました。当時を語るとき、『おめさんだぢはいい。俺だぢのどぎは…。泣ぐよりもあだまさきてごせっぱらやげる。』くりかえし何度も何度もそう言っておられました。経験した者にしか分からない、せいいちさんのご苦労ばなしをお聴きください。
15:00~16:02 「ユウケンの部屋 第4回」(収録)
※この番組は、市内在住の井筒雄一郎さん(高機能自閉症)と、熊谷賢一さん(視覚障害)のお二人によるユルいトーク番組です。
ユルいと言いつつ、政治経済に切り込んだり、陸前高田と岩手の歴史についてや、復興についてを語ったりする「ユル熱(ゆるあつ)」な番組です。
障害者のラジオということではなく、障害という個性を持った二人のパーソナリティーの番組です。
今回は謎のゲストぐっちーさんをお迎えし『ノーマライゼーションについて 』をテーマに語っています。収録の途中で、マスコットキャラクターたかたのゆめちゃんが脱走したという情報が入り、スタジオ内は騒然・・・。(注:この番組はフィクションです)
ガチンコトーク番組「ユウケンの部屋」をぜひお楽しみに!
16:00~17:00 音楽タイム
17:00~18:00 「情報every・陸前高田」 (生放送)
《18:00~翌朝9:00 再放送プログラム》
今日も一日よろしくお願いいたします。