これまでも立ち入り禁止となっていて見ることができませんでしたが、今後、防潮堤の工事が始まるとこの跡地も盛り土の下になってしまうことから、県土木センターさんのご協力のもと「高田松原を守る会」の主催で開催されました。
私は一足先に、守る会の皆さんから声をかけていただき27日(金)に行ってきました。
秋晴れの空の下、そこはとても懐かしい匂いがしました。思わず『あ、松原の匂いがする!』と声に出てしまいました。
カモメの大群が一斉に羽ばたきました。
キラキラ輝く海を眺めていると遠くから『おーい、あったぞー!』何かと思い行ってみると、そこには新しい松の芽が力強く出ていました。松原を守る会の会長さんが『うん、これは2歳の赤松だ。津波から半年くらい後に芽をだしたんだな』と教えて下さいました。そして『赤松というのは、葉が細くてやわらかいのが特徴。さわっても痛くないんだよ』と。
その他にも、いろんな植物が自生していました。
そしてこんなものも発見!・・・海のパイナップル『ほや』の赤ちゃんです。
ワカメ・カキ・ホタテとまだ震災前のようにはいかないまでも出荷されていますがホヤだけはまだ数年かかるといわれています。
これは、なぎ倒された松の根っこ。きれいに刻まれている年輪から樹齢200年と守る会の方が教えてくださいました。
2日間開催された「高田松原跡地の視察会」では、市民だけでなく市外、県外からも参加者があり、延べ200人以上の人が高田松原を訪れました。また、合計22本もの松の新芽が発見されたそうです。それぞれ発見者に名前をつけてもらい、守る会が大事に育て、将来高田松原を再生する時にそれらを植樹するそうです。
松原から見る古川沼と氷上山 |
海は怖い…海はもうたくさん…と思っていたけれど、行ってみればとてもとても懐かしいところでした。松原のそばで育ってきたのだから当然なのかもしれません。
海は怖いけど高田松原はやっぱり好きなのかもしれない。
少しずつ戻ってきている砂浜や自生する植物をみると、なくなってしまうのがとても残念に思います。
自然は強い。
自分で壊して、また自分でつくる。
自然には誰もかなわない。
そう思いました。