米崎町は皆さんもご存じ、震災後に竹駒町と並び、いろいろとお店が増えた町です。
しかし、そのほとんどは仮設であり、本設のお店に至ったところはまだわずかです。
よく市外の方から、仮設店舗などを見て、「だいぶ復興しましたね」と言われることがあるんですが、何と答えたらよいのか、一瞬言葉に詰まります。
その方々も悪気があって言っているわけではないのですが、つい「いえ、これは復興ではありません」と反論してしまう自分がいます…。
仮設店舗はずっとプレハブの仮設店舗で営業できるわけではなく、仮設住宅同様これにも期限があります。中小機構のレンタルですので、退去を求められる時が来るのです。
本設にするには、まだ町ができていないので、どこにどうしたらよいかは皆さんが不安に思っている部分です。まずは市内の町の土地の再生、そして、住宅建設、店舗建設が必要かと思います。
まずは嬉しい話題からお伝えしましょう。
これは、マイヤ・アップルロード店のすぐ隣に建設中の「こんの直売センター」です。
県内から多くのお客さんが食べに来ていた、あの「磯ラーメン」の復活がもうすぐだと思われます。
その、こんの直売センターの向いにある看板「和野一番通り」の下には新しく「米崎りんご一番通り」という名前が!これはNPO法人「NICE(日本国際ワークキャンプセンター)」の皆さんが作ってくださいました。いろいろな国から来たメンバーさんが作った国際的な作品です。
そのクローバーの上の方には(米崎と小友の境目)造成中の場所がありますが、噂では漁協さんなどが来るとか。情報不足で間違っていたらすみません…。
上記の造成中の場所の向かい側でも造成が始まっているのですが、何になるかはわかりません。この場所の裏側には米崎、小友、広田の中学校が合併して新しくできる「高田東中学校」が建設されます。
この写真がどこだかわかりますか?米崎出身の方でも容易には理解しがたいと思います。
鉄道のレールが寸断されているのが見えるので、わかりますかね。
これは、沼田の交差点(踏切近く)です。GSカネマンさんの前から撮っています。写真中央部の盛り土付近は、民宿吉田さんがありましたよね…。
こちらは脇の沢の細谷鉄工所さんがあった場所の堤防です。
もちろん堤防は崩壊しており、仮堤防の状態です。
脇の沢の米崎漁協さん跡地にできた牡蠣の作業場です。ようやく12月から稼働再開しています。
市内にも流通するようになればいいですね。
漁協跡地を過ぎると、脇の沢駅前です。右手には郵便局があったわけですが…。
さて、続いては、脇の沢駅横の踏切を超えて、米崎中学校を見上げます。
このあたりは、現在あちこち造成が進んでいて、いろいろな建物ができていくようです。
踏切を右手に上がっていくと「ヤルキタウン」があります。ビデオレンタルのオラホビデオさんもありますし、みんなの茶ロン、手作りのお店めぐみなどもありますので、ぜひお立ち寄りください。
ヤルキタウンから海を見下ろすと、こういう光景となります…。
堤防がないので、こんなに海が見えるなんて…。そして、以前の建物はない…。
こちらは、旧こんの直売センターの前から中島、和野を見たところです。遠目には以前のような光景にも見えますが、家がかなりなくなっているわけです…。
カメラのファインダーで小さく切り取られた景色の周囲には無残とも言える光景が広がっています。
リアス前のカーブを過ぎると、堂の前、浜砂ですね。ここから理容ポパイさんなどが見えたはずなのですが、何もありません。でも、ポパイさんは和方でお店を再開していますよ。
中島地区を通って、マイヤアップルロード店に向かう途中です。ここには田んぼとおうちがあったわけですが、今は土が盛り直されています。おうちの土台がそのまま残っているために切なさを覚えます…。
今は非常に荒涼とした場所に感じます。以前の米崎を知らない方、ここはこういう土地ではなかったのですよ…。
さて、一変して、こちらは浜磯街道、松峰地区です。
米崎にイオンです。イオンスーパーセンター衣料館があります。
神田ぶどう園さんも被災しましたが、今は外壁にかわいいイラストが描かれ、楽しそうな感じです!
ここの「ぶどう液」は高田の祝い事には欠かせない市民のソウルドリンクですから!
でも、ぶどう液は大人になって飲むとすごく甘いですね…。子どもの頃は特別な時に飲むものでしたけど。
松峰には、皆さんご存知でしょうけど、他にも仮設店舗がたくさんあり、四海楼やササキスポーツ、美容室に、写真店、コインランドリー、産直はまなすなど、竹駒町滝の里に次ぐ「商店街」が形成されています。
今では米崎に県立高田病院もありますので、ちょっと都会になった気分です。
このように仮設店舗なども増えて、人通りが増えた米崎町ですが、浜側の壊滅的な状況といい、失われた田んぼと畑、漁業施設への大打撃は大変なものです。
それでも、米崎の皆さんはいろいろ工夫をして、コミュニティーの再生へと活動を活発化させている地域に感じます。米崎も頑張ってますよ!
以上、「陸前高田の今・第3回」は米崎町の紹介でした。
次回は高田町です(忙しいもので、またしばらく空くかもしれません)。
第1回広田町、第2回小友町はそれぞれこちらをクリック。